TOPHAT@シアターオーブ

私の中の公理では、
フレッドアステア=神
なのです。

ガキの頃からアステアの映画は繰り返し観ています。
その中でもリピート率の1,2を争う作品がトップハットです。

幸せなことに、この作品を現代に蘇らせた舞台を観ることが出来ました。
まさに夢心地の2時間強でした。

主役の2人をはじめ、いずれの役者さんもスタイルは良く、芝居も上手く、当然のように歌と踊りが神懸かっていました。いい舞台です。
作品は、映画の原作をかなり忠実に再現していて、昔からのファンを十分に満足させてくれるものです。曲や踊りの小細工は、オリジナル以外のアステア作品の中から有名なシーンから持ってきた部分もいくつかあり、アステアファンに十二分な満足感を与えてくれます。

最後のカーテンコールだけは写真撮影が可能でして、観劇(感激?)の記念として写真も撮れました。


自分自身で理由が全く説明が出来ないのですが、戦前のミュージカル映画が本当に好きです。
その雰囲気を存分に伝えてくれる、生の舞台を観ることが出来たことは本当に幸せでした。

やっぱ、生の舞台はいいですな〜

トヨタ産業技術館

トヨタのものづくり歴史を中心にした展示品を通して、機械のことが存分に楽しめる博物館です。

トヨタグループの始まりは織機を作りはじめた所からで、見学コースは織機の展示から始まります。
その織機が対象とするワークである糸を紡ぐ工程から様々なデモを通して知ることが出来ました。綿の糸が割と短い繊維の集合体であることを初めて知りまして、その製造方法を含めて面白いものでした。特に初期の自動機が糸に撚りを加えつつ巻き取りをしていく仕掛けには心底感心できます。ワークを加工しその物性が変化していくことを巧みに利用した賢いメカです。この時代に私がこの機械の開発をしていたとしても絶対に思い付けそうにもない仕掛けでした。

メインの織機は完全手動のものから、現代の織機まで、非常に沢山の機械が並んでいます。その多くで実際に稼働させるデモを見ることが出来、いずれの時代の機械を見ても、その動きと仕組みの巧みさに感心です。

影響のされやすい私は、新卒の時に織機メーカーに就職すれば面白そうだったなぁ〜と後悔してしまいました。

いずれにしても、機械屋としては感心するところ満載の展示です。


もう一つの展示は自動車に関するものです。
トヨタ自動車創業当初にものすごい努力をして自動車を作った様が良く判ります。こちらに関しては、技術そのものよりも企業を作り上げていくそのプロセスに感心です。
メインの展示スペースに出ると、自動車の要素そのものの展示の他に、その生産工程に関する展示を見ることが出来ます。

自動車工場にはいくつか見学に行ったことがありますが、最終工程の組付工程ばかりでしたので、ここに展示されているほどの巨大な鍛造機やプレス機などは見るのが初めて、楽しめました。
こうした生産設備を見るだけでも、自動車の一車種を開発、製造、販売する事ビジネスの複雑さと大きさを伺い知れます。私にとっては全然未体験の世界でして、全然知らない世界を覗くことが出来てお得な気分です。


私自身が機械屋であるが故に少々割り増しで楽しめたのかも知れませんが、どなたが訪れても楽しみつつ見聞が拡がること必至の博物館だと思います。
特に、製造業に係わらないお仕事をしている方々にこそ、ものづくりの難しさと楽しさを知るためにも訪れて欲しいな、と思いました。

これは効きました

一月ほど前に子細あって、車を買い換えました。
カローラフィールダーのハイブリッドです。
数年ぶりに5ナンバーサイズに戻り、取り回しなどに関してはかなり満足です。


しかし、車格がそれなりですので、走っているときにちょいとうるさいのが難点です。
この1ヶ月の間にちょこちょこといじっています。
この中で車の特性が大きく変わったアイテムは2点です。

一つはTRDから出ているドアスタビライザーです。

ドアを締めたときに元々あるボディーとのクリアランスを埋める様部品です。昔から存在は知っていてとても興味があったのですが、前に乗っていた車は適応範囲外だったので指をくわえて見ていました。
これを前後の扉4枚に付けたところ、かなりボディー剛性が上がった感じです。具体的にはハンドルを切り始めてからコーナリングフォースが発生するまでの時間が半分以下になった感じです。実際ボディー剛性は上がっているらしく、この部品を付ける前には天井から異音が聞こえるような事は無かったのですが、付けた後はタイヤからの振動が天井まで上がってしまうみたいで、変にうるさくなってしまいました。
この点に関しては、その後Bピラーへの制震材の貼り込みとピラー内部に吸音材を詰め込むことで収まった見たいです。

もう一つは、エーモンから出ている、ロードノイズ低減プレートなるものです。

これは制震鋼板で作ったワッシャのようです。実際にタイルの上に落としてみると、普通の鉄製ワッシャとは全然違う鈍い音がします。きちんと振動を吸収するみたいです。
このワッシャをシートのレールとボディーとの間、そしてボルトとレールの間と贅沢に2枚使いしたところ、シートに伝わってくる微振動はかなり低減しました。床を伝わって足が感じる振動は以前と変化がないので、確実にシートへの防振効果は出ているようです。

今日は、このほかにフロントタイヤハウスの裏側に制震材を貼ったりすき間に吸音材を詰め込んだりとの作業をして遊んでいました。

ちょっとずついじっているので、どの対策がどのくらい効いているのか良く判りませんが、納車直後から比べるといくらか静かになってきた気がします。

今後の方針としては、リアのホイールハウス周り、天井、ドアの制震と吸音をやっていこうと思っています。
元がかなり素な車ですので、やりがいがあり、しばらくは飽きなさそうです。

博物館づくし

アメリカのアトランタとワシントンで、飛行機ものの博物館を建て続けに回ってきました。

先ずは、アトランタにあるDelta Flight Museumです。
こちらの博物館はその名の通りで、デルタ航空が運営している博物館です。
目玉としては、ハンガー内に鎮座しているB767と、ちょっと追加でお金はかかってしまいますが、B727のフルモーションのシミュレーターです。

このB767はその昔にデルタ航空が傾いたときに、労働者側が買って贈ったと言う機材です。

広大なハンガーの中にどど〜んと鎮座していました。
その下回りを歩いて、眺めまくりに触りまくりでした。そうそう出来る機会でありません。
内部にも入ることが出来ます。機材の前半部は現役時代のままにシートがあり、後半部はシートが外され、機体の内部構造が観られたり、デルタ航空に関する資料が展示されています。

次なる目玉はB727-200のフルモーションのシミュレータです。
シミュレータの中に入ると、完全にコクピット状態です。

引退した元パイロットが事細かに操作を教えてくれ、離陸と着陸を体験できます。
フルマニュアルでの操作でして、これが難しいことのこの上なしです。
離陸からしても、離陸速度に近くなると、ホンの少しのステアリング操作で滑走路を外れそうになり、相当の緊張感です。
離陸に関してはクラッシュしなくて済みましたが、着陸はクラッシュの連続です。
着陸をするには、自機の位置と方向、前後上下の速度を適切に維持しなくてはならず、全然頭と身体が追いつきません。頭の中では「ちょっと待って〜!」との叫びを繰り返しながら、どんどん近づく地面にびびりまくりの連続でした。殆どの場合、クラッシュさせてしまうのですが、その直前の恐怖感は、さすがにフルモーションのシミュレータです。身体にGが罹るのでかなり怖いです。
その情けない、飛行の結果は、操縦席後方にあるシミュレータの操作画面で確認できます。

このような施設は世界中でもここだけじゃないかなと思います。
飛行機、特に旅客機好きの方にとっては、訪問必至の博物館だと思います。


ワシントンに移動し、スミソニアン航空宇宙博物館に行きました。
こちらはその名前から想像できるとおり、航空と宇宙開発について、多くの実物をもってして展示している博物館です。
数多の展示品の中で心がときめいてしまったのは、アポロの着陸船です。

大気圏突入が以下に激しい事であるのかが、容易に想像出来る逸品でした。
これを見ている限り、宇宙戦艦ヤマトガンダムもあり得ないな、と確信出来ます。
宇宙開発関連に関しては、このアポロもそうですが、結構昔に盛んでした。当時に技術水準でよくぞここまでやりきったものだと驚嘆します。ものそのものを作る力と、そのものを作るために、各リソースを管理するマネジメント能力がものすごく高かったであろうことを容易に想像できます。
こちらの館はどちらかと言うと、宇宙関連の展示品が充実していますが、旅客機関連でも存在感全開のものが展示されていました。

B747のお頭です。
でかいです。


飛びもの博物館の最後は、ダレス空港の近所にある、スミソニアン航空宇宙博物館の分館です。
こちらは、飛行機の一部なんてケチなことはありません。様々な歴史的航空機と宇宙船が丸ごと展示してあります。
入館して最初に眼に入るのは、通称ブラック−バード、SR-71です。見るからに異常な飛行機であることが伝わる逸品です。

このSR-71を舐めるように観てあるいていると、こちらの目玉であるスペースシャトルが出てきます。

39回もフライトした機体だそうで、底面の耐熱タイルをはじめあちらこちらの痛み方にリアリティを感じます。
思っていたよりも大きな機体でして、迫力があります。

他にも興味津々な名機があります。
旅客機ですと、コンコルド

全体のフォルムも異端ですが、客席も窓の小ささも、この機材の異常な性能を示しているいるように思います。
戦闘機ですと、F-14もありました。

こちらは、以外に大きく見えました。眺めていると頭の中には、TOP GUNのテーマ曲が流れまくりです。
他にも、B-29があったり、旧日本軍の戦闘機もあったりと、とにかく飛行機の実機がてんこ盛りの博物館です。


今回訪問した3つの博物館は、いずれも唯一無二感のある博物館でして、心底出かけて良かったと満足感一杯でした。

ネオチューン他

先週に初めて奈良まで自分で車を運転して出かけてきました。
往路が8時間、復路が7時間かかりました。
これだけ長く車に乗っていると、その乗り心地や騒音にいろいろと不満が出て来ます。
今週の後半もほぼ同じ行程を車で行く予定をしていますので、ちょっとバージョンアップを図りました。

この車を買った頃から気になっていたネオチューンを施してもらいました。
これはさすがに自力では出来ないので、我が家から一番近いところにあった、アライメントショップZioさんで作業してもらいました。

作業中は代車を貸してもらえたので作業中の景色は分かりませんが、ショックにはステッカーが貼ってあります。
チューニングのメニューはスーパーコンフォートと言うものでお願いしました。
まだ30Km程しか走っていませんが、マンホールや橋の継ぎ目などを乗り越える際の早い加速度入力に対しては良く動く様になったようです。
ノーマルの時には「ダンッ!」と乗り越えるところを、ネオチューン後は「タンッ」と濁音が消える感じです。

この作業に併せて、フロアサポートも付けてもらいました。
純正でもこのパーツの位置にプレス部品がついています。コストに厳しいトヨタがわざわざ部品を付ける箇所ですから、きっと負荷がかかっているところだと思うので、もうちょい剛性の高い部品の方が良いかと思い付けてみました。こちらの効果は定かではありませんが、前述したように足回りは良く動いている感じにもかかわらず、内装部品からビビりが聞こえる場面があったので、ボディの剛性は上がっているのではと思います。

車を引き取ってから、エーモンの静音計画のフロアマット系のものを敷き込みました。
スペアタイヤを入れる場所はこんな感じです。

確実にロードノイズは減りました。
今度はやたらとエンジン音が気になるようになってきました。今度はエンジンフードの下に吸音材を貼ろうかと思います。

ついでに、アームレストの布が剥がれていたので、これも直しておきました。

走行距離はそれほどでもないのですが、既に8年落ちになるので、接着材などは劣化しているみたいです。スーパーXで塗り塗りと。

当面はこの車に乗り続ける予定なので、春になって暇になったら、あちらこちらの擦り傷をタッチアップ+磨き、スピーカーの換装+デットニング、車内灯のLED化(これは手許にある演色性の高いもので気持ち良い光にしたいです)等をやって遊んでいくつもりです。

和紙−文化財を支える日本の紙−@奈良国立博物館

私たちを楽しませてくれる数多の日本の文化財の礎となっている和紙に関する展覧会です。
和紙の種類と作り方、そしてサブタイトルにありますように文化財を支えるためにどのように使われているのかを実物を通して分かりやすく解説されていました。

私のような素人は一言で和紙と括ってしまいますが、その材料や作り方によって様々な種類があることを知りました。

こちらの展覧会は西新館の第一室のみで開催されている小さな展覧会(同時に「お水取り展」と「珠玉の仏教美術展」も観られます)ですが、図録の購入は必須かと思います。
和紙そのもの事は当然ながら、掛け軸や屏風などの構造並びに修理方法が分かりやすく解説されています。
それとこの図録の最大のオマケが、各種和紙の実物サンプルです。

個人的には、これが大変なツボでした。実物のサンプルを改めて触って見ますと、和紙の種類の奥行きにつくづく関心です。
確かにユネスコ文化遺産に登録されるのも納得の感があります。

地味ながら結構おすすめの展覧会でした。

通し狂言 南総里見八犬伝@国立劇場

我が家での正月の恒例行事です。
個人的に昨年は諸般の事情により観劇出来なかったのですが、今年は無事に出かけることが出来ました。

毎度おなじみの菊五郎劇団の通し狂言でした。
ここ数年見ている復活狂言とは違い、話の筋は素直にしっかりとしていまして、今まで見た歌舞伎の中で一番シンプルな筋だったように思えました。
その分、役者の所作や舞台美術をじっくりと見ることが出来て、これはこれで歌舞伎観劇の一つの形なのでしょうか。

この話では、「この人が絶対の主役!!」みたいな配役はいなくて、スポットライトの当たる役者が多い演目かと思います。
脇役の層が厚い菊五郎劇団にはうってつけの演目なのかも知れません。
菊五郎丈、菊之助丈が抜群なのは当たり前なのですが、私としては亀三郎丈の芝居が良かったです。声にも一段と張りと艶が出て来たようで、ますます楽しみな役者になってきました。
一時期痩せすぎてしまったようで、勝手に心配していた松緑丈ですが、今回は芝居から太さを感じることが出来て一安心です。

今年は3回位は芝居を観に行けるようにしたいものです。
と毎年、年始めには願っているのですが・・・・・・