やまと教〜日本人の民族宗教/ひろさちや著

やまと教―日本人の民族宗教 (新潮選書)

やまと教―日本人の民族宗教 (新潮選書)

美術館でさまざまなモノ〜特に日本の文化財〜を見ていると、どうしてもその意味などを知りたくなって来ます。
頭でっかちですね〜。

興味が高まった展覧会に付いてはその都度、図録を買い求め読んで見ます。
ですが、それら図録は教科書ではないので完結していない場合が多く、そこにあるテキストを理解するのに多くの基礎知識が必要であったりして、消化不良に終わる場合がほとんどでした。


日本に限らず、有史以来の歴史を理解する上では宗教に関する理解は不可欠だと思いながらも、身の丈に合った入門書になかなか出会えていなかったのですが、良い本が見つかりました。しかも古本で(このことに付いては文末にてご紹介)。

まず、著者は日本人の民族宗教として「やまと教」と言う名称を提案しています。
日本古来の宗教として「神道」をあげる場合が多いようですが、この「神道」との名前は明治以降に新たに形作られた「国家神道」に近い意味で使われてしまうため、やや不適切との考えから、この「やまと教」なる概念を持ってきたようです。
このあたりは、大いに合点出来ました。

この本では、著者が考える宗教の定義をユダヤ教を例に取って説くとこから始ます。このあたりの話は、小室直樹氏の本でいくらか知っていたのですが、より文章が平易で助かりました。なるほどね。
その後、日本に仏教が伝わってきて、日本人が元来持っていた宗教観とすりあわせて行った話になります。当時、日本人が仏教を受入行った思考方法は明治になって、日本が大きく舵を切った時の思考方法ととても似ている気がしていて、興味深いところです。

今でも残っているさまざまな慣習が、由来もしっかりとしていて古くからあるものや、現代でも盛んな葬式仏教が大変にうさんくさい事など、ちょっと雑学に近くなってしまうかも知れませんが、示唆に富んだ話題が満載です。

わざわざこうして、ブログに書く位なのでおすすめ本です。


この本を手に入れた訳・・・・・

先日、飲み友達と渋谷にある「つまみや7.14」と言う飲み屋さん(?)にて、日本美術の話から、宗教の話へと拡がっていきました。所詮酒飲みの話です。
このお店、お酒ばかりではなくて、本も売っているのですよ。その中にこの本がありました。あまりにそのときの話題とシンクロしている無いようでしたので、迷わず買い求めてきました。
こちらのお店、本の品揃えも個性的ですが、お料理も個性的で美味しいものばかりでした。
とってもおすすめ出来るお店です。