京都散歩

ちょっとした、きっかけが重なり、限りなく道楽に近い京都出張に出かけて来ました。

訪問先の方の気遣いで、7月15日に京都を訪れることになりました。
出かける間際になって知ったのですが、この日は祇園祭宵山だったのですね。
知らなかったが故に、嬉しさ倍増です。

更なる幸運で、宿は四条に取っていまして、仕事を終えて、駅から出たときの景色には本当に驚かされました。
山鉾、でかいです。

あと、人が多いです。すごく多いです。
日本にもこんな大量の人が集う祭りがあったとは、体感として知りませんでした。尤も人の多いところが苦手ですし・・・・・
でも、この山鉾はそんな人混みが気にならないくらいの存在感でした。
その山鉾で演奏されるお囃子が心地良かったです。
普段聞いているのとは全く異なる種類の音楽ですが、十二分に心地良かったです。こうした音楽を心地良く感じる感性が自身の中にあった事が少し嬉しくなりました。


翌日は、完全に休日でして、夕方の出発までは美術館・博物館巡りです。

まずは、京都市美術館です。こちらで開催中の「フェルメールからのラブレター展」のチケットをいただいた事が、今回のお出かけのきっかけの一つなのでした。
こちらの展覧会の主役は最近修復が終わったとの事のフェルメールの「手紙読む青衣の女」を含む3作品です。確かにこの作品は最新の技術で修復されたとので、その製作年代からは想像できないくらい鮮やかな作品でした。
でも、想像してよりもその青の鮮やかさは感じられませんでした、きれいな色ではありますが、ちょっと彩度が薄い感じです。最初は照明のせいなのかなと思いましたが、別に説明用として展示されていた、青色の元である、ウルトラマリンブルーは作品を照らしているのと同じ照明の下でも過激なまでの鮮やかさを見せていました。
ですので、作品で見えている青色はあれで正しいのでしょうね。
こちらの展覧会では、同時代の画家の作品が、いくつかのテーマごとのに編集されて展示されていまして、しっかりと企画展然としていました。特に手紙の話のところは、当時の最先端メディアに対する画家たちが強い興味を持っていたことが分かりました。当時の文例集の話なんかもおもしろかったです。

後は、京都伝統産業ふれあい館(ちょっとネーミングセンスがあれですが)、龍谷ミュージアム、清水三年坂美術館、京都文化博物館と見て回りました。

京都伝統産業ふれあい館では、京繍の職人さんとちょっとお話をさせて戴くことが出来ました。
この職人さんは数年前に、山鉾の横にかかっている緞帳の復元を行ったそうです。オリジナルは300年前のもので、原画は応挙の絵だったそうです。そのオリジナルの緞帳の中で、今では茶色になっている部分があったそうで、これは300年前には紫だったそうです。
でも、近年の復元時には、いまの人たちが見慣れている茶色で新たに刺繍したそうです。こんなおもしろいお話を伺えて、やっぱりついていました。
ここは楽しいですね。


あと、楽しかったのは清水三年坂美術館です。
小さな美術館なのですが、私が好きな金工を中心とした工芸品が展示されていて、それほど昔ではない職人達の神がかった技を堪能して来ました。
こちらの展示ケースは何れも小さいことが、見るものには親切で、ガラスがあるとはいえ、作品までの絶対的な距離が近いので、いくつかの障害をもろともせずに、その工芸品達に集中出来ます。
いまの時代では、こうした手業に対する貨幣的価値が減ってしまい、本当に博物館の中でしか見られなくなってしまっているのですよね。
こうしたことは、進化のなのか、後退なのか、良く判らなくなってしまいました。


やっぱり、京都は都ですね。
隣の芝(ってずいぶんとおいですが)のせいなのかも知れませんが、京都はやっぱり楽しいところ沢山です。
少しの間で良いので住んでみたいものです。